

最近の精神医学の進歩は目覚しく、いろいろな治療法や薬の比較試験が行われています。その結果、医学的根拠に基づいた治療選択が可能になってきました。より効果的でより副作用の少ない治療法が、日夜研究され続けているのです。

過去には薬の多剤大量処方が行われ、患者さんの正常な心の営みまでも押さえ込んでしまう治療が行われた時代もありました。我々は早くそのような医療から脱却しなければなりません。そのためには、研究され、開発されたことを速やかに現場の医療へと反映させる必要があるのです。

医療が医学に追いつけば、より多くの患者さんが外来通院で日常生活を維持できると考えられます。日本では諸外国の数倍近い患者さんが入院しており、国もこの実態を憂慮して、平成15年からの明文化された計画で改善を図っています。当クリニックは、こうした時代の要請に応えるべく設立されました。いまこそ、外来診療の充実と質の向上が求められているのです。
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